ラグジュアリーブランド店長ブログ

スタッフから見て“かっこいい店長”であるための3つのポイントとは?:ブランド店長問題解決講座(12)

■スタッフから見てかっこいい店長とは?ー異なる要素のクロスから生まれる魅力!

スタッフから見て「かっこいい店長」とは、どんな店長でしょうか? スタッフから挙がってくる声として以下のものがあります。

●接客のプロで、自分の顧客をたくさん持っているけれど、いばったりしない、質問にも親身に答えてくれる店長
●皆がのびのびと意見を言い合えて協力し合えるようにリードするけれど、数字などピシッとしめるところはしめる店長
●普段からコミュニケーションがとりやすく、話を聴いてくれる、意見を受け入れてくれるけれど、指摘するところは真剣に指摘してくれる店長
などなど。

要するに「2つの異なる要素」をうまくクロスさせ、それがより深い魅力になっているといえます。

店長である以上、売り上げなどの結果責任は常に念頭に置かなければならない。しかし、それを達成するにはスタッフの頑張りが必要。厳しすぎてもダメ、優しすぎてもダメ、かといって、ほどほどに・・でもスタッフはなかなか乗ってきません。その壁を効果的に乗り越えることができている店長をスタッフは「かっこいい」と感じるのかもしれません。

それは誰もが自然にできる、というものではないからこそ、さらに「困難なことをスマートにやっている」という点で尊敬に値するといえます。そういう店長はスタッフにとってだけではなく、お客様にとっても、会社にとっても貴重な宝であり、上司を含め、積極的に店長をサポートする。それに対し、店長も益々頑張ろう、という前向きなパワーで良い影響力を発揮する、という好循環になっているといえます。

実際、「かっこいい店長」と働いているスタッフに聞くと

・店長との出会いによって、店長に近づきたい、と思って仕事も一生懸命取り組める
・チームが団結していて、ハードな課題でも協力して乗り越えられる。チームワークの大切さを実感できる
・一匹狼だった自分の考えを180度変えてもらった。今は本当にチームが大切だと思う
・結構叱られたりもするけれど、自分に期待してくれていることがわかって奮起できる
・店長の嬉しそうな顔を見ると自分も嬉しくなるので、積極的に売り上げを上げようと頑張れる

と、一見クールなスタッフからもパッションが伝わってくるケースが多々あります。かっこいい店長はスタッフの考え方、仕事の仕方にこれだけのインパクトを与えるのか、という驚きもあります。

■かっこいい店長になる3つのポイントとは

では、当の店長に話を聞くと、決して最初からスムーズにいったわけではない、ということがわかります。やはり他の店長同様、優しすぎてもダメ、厳しすぎても、ほどほどでもダメ、という壁を経験しています。そこから、自分なりに研究し、今のスタイルを築いてきたケースが圧倒的に多いのが実情です。では、かっこいい店長を支えるものとは何でしょうか?

★頑張る目的

かっこいい店長は「店舗の数字を何としても上げるため」「自分ができる店長と思われるため」「成功して上のステップに行きたかったから」などという動機ではなく、「スタッフのため」「お客様が楽しんでくれるお店作りのため」が目的の中心核にあることは明らかです。
実はそれこそが”かっこよさ”の秘訣なのです。
口で「スタッフのため」「お客様のため」と言うことは簡単です。しかし、スタッフはそういう言葉以上に店長の日ごろの言動、判断、対応をまぢかに見続けています。そこにぶれない”信念”を見るからこそ、「この店長なら裏切らない」という信頼が生まれ「素直に取り組んでみよう」という気持ちになります。

★両立の道(戦略)の確立

また”かっこいい店長”は、楽しさと結果が両立するよう、自分なりの成功法則(戦略)を持っています。それは極端に難しいことではなく、やろうと思えば今日からできることです。それを3つにまとめると・・

かっこいい店長になる具体的な3つのポイント

①スタッフ一人一人に関心を持ち、目標の意義を理解して率先して取り組めるように、話をする
②各自の強みを最大限に活かすような目標や仕事の与え方を工夫する
③一人ではなくチームで相乗効果を出せるような仕掛けをつくる
の3つは共通しています。

実際にかっこいい店長たちに日々意識していることを挙げてもらうと、

みんなの努力をきちんと証明するためにはやはり「数字」で示すことが大切。そのためにははっぱをかけるより、「こうすれば数字につながるのではないか」というアイディアをみんなで出し合ってトライする。それは一種のゲームのようなもの。でも「仮説」があたったときの喜びが大きいので、遊ぶ気持ちも大事にしながらやっています。また、限られた時間を使ってあれこれ取り組まないといけないということが前提なので、何かに取り組むときはしっかり役割分担と責任を決めて、強みを発揮してもらうようにします。たとえば、はっぱをかけるのがうまい人、教えるのが好きな人、数字に強い人、など「だから〇〇さんに~を引き受けてほしい」とお願いします。するとスタッフも粋に感じて発奮してくれることが多々あります。もちろん、一人の責任として押し付けず、問題があれば一緒に考えます。また、常に「何に向かってどう動こうとしているのか」という大目的からずれないように、計画(スケジュール)は見える化して、進捗を確認しあいます。私が忙しくても、うまくいっていない点に気付いたスタッフが、問題点を何とかしようと働きかけてくれるので非常に助かります。

と教えてくれました。それは、”小手先ではなく、ベースづくりを大切にしているからこそ、常勝チームになれる”ということを示唆しています。

お金をかけなくても今日から店長自身の意識・行動を通してベースづくりに向けてできることもたくさんあります。人、時間、空間、情報(アイディア)など足元の資源の使い方がうまいのが、かっこいい、スマートな店長なのです。

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